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平成2年7月9日北海道新聞より
 [小樽]小樽の小さなパーラーの手作りアイスクリームが、レトロブームに乗って人気を呼んでいる。創業の1919年(大正8年)というのは同市内では最古、道内でも草分け的存在。添加物をいっさい使わない昔ながらの味は、札幌大手デパートにも登場した。同市稲穂2、アイスクリームパーラー美園で、漆谷匡俊さん(48)が経営する。創業者は祖父の勝太郎さんで、漆谷さんは三代目。北海道打百科事典によると、道内のアイスクリーム製造の始りは大正のはじめころとされ、美園アイスクリームの誕生もほぼ同時期。当時、小樽は商都として栄華を極めた。氷水を売っていた勝太郎さんに、アイスクリームの製法を教えたのが通りすがりの旅人だったという。作り方はほとんど昔のままで、漆谷さんは大なべに沸かした牛乳に卵を混ぜる工程に細心の注意を払う。材料も吟味、低温殺菌の牛乳や道産のアカシア蜜(みつ)を使い、脂肪を乳化させたり、形崩れ防止のための乳化剤、安定剤などの添加物は一切使っていない。生クリームを必要最小限にとどめたさっぱりした味は「文明開化の味がする」と観光客にも評判で、6月からは、札幌・五番舘西武にも擱かれるようになった。昨年から始めた地方発送も好調。「店に来たおばあちゃんが『幼いころ父親に連れられて食べた味そのまま』と言ってくれるのが一番うれしい」と漆谷さんは話している。

操業1919年(大正8年)。道内でも老舗(しにせ)中の老舗Tミソノ・アイスクリームUの味と伝統をいまなお守り続けているのが、小樽の「アイスクリームパーラー美園」。三代目店主・漆谷匡俊さんは、子どものころに食べた鮮烈なその味を再現すべく、原料を精選。後志管内赤井川村の山中牧場から取り寄せた新鮮な牛乳、ヨード卵、最高級の純粋アカシア蜜(みつ)などを用いて、昔ながらのプレーンな手作りの味をよみがえらせた。脂肪分5-6%、ジェラートタイプのあっさりとしたその味は、いくら食べたも飽きがこない。ジャキっとした歯触り、ノドの奥にスーっと溶けていくさわやかな風味がどこか素朴で懐かしい。甘党嫌いの男性諸氏にも、ぜひおすすめしたい味である。

ほかにも道内には一村一品として、地元の新鮮な乳製品を使ったアイスクリームがいろいろ。どこかノスタルジックな思いを呼び起こすT雪の日のアイスクリームUで、家族だんらんのひとときを過ごしてはいかが。

平成13年11月5日北海道新聞夕刊より
平成15年8月20日up

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